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一条真也
儀式創新シンポジウム
全互協創立40周年記念行事が東京で行われた。記念イベントとして、「新しい儀式文化の創造に向けて」というパネル・ディスカッションが開催された▼人生儀礼(通過儀礼)の成立の過程などに触れつつ、全互協と加盟互助会が人生儀礼にどう取り組むべきかを探ったが、広い会場が満員になった▼テーマは3つ。第一は「人生儀礼とは何か」、第二は「人生儀礼を現代において再生するにはどのような方法があるか」、そして第三は「互助会が今後できること、そして担うべきこと」である▼私は、人間は儀式を行うことによって不安定な「こころ」を安定させ、幸せになれると述べた。儀式とは、幸福になるためのテクノロジーなのである▼日本における儀式は「年中行事」と「人生儀礼」の二つに大別できるが、これらは「時間を生み出す」役割を持っていた。これは「時間を愛でる」に通じる▼七五三や成人式、長寿祝いといった人生儀礼とは人生の季節、人生の駅である。日本人は、季語のある俳句のように、儀式によって人生という時間を愛でてきた▼それはそのまま、人生を肯定することにつながる。そう、儀式とは「人生肯定」の崇高な営みだ。今後も、人間を幸福にする新しい儀式が生まれることだろう。(一条)
2013.10.10