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一条真也
互助会の役割と使命
新年早々に妻の父親が亡くなった。1月4日に訃報が届き、5日に通夜、6日に葬儀を行った。義父は広島県に住んでいたので、地元の互助会に入会し、滞りなく葬儀をあげていただいた▼わたしは喪家の一人として、棺をかつぎ、火葬場で骨も拾った。そして、セレモニーホールの担当者に何度も「ありがとうございます」とお礼を述べた。大切な家族の葬儀を世話してくれて、心の底から有り難いと思ったからだ▼13日には長女が成人式を迎えた。女の子なので、振袖を着た。ついこの前まで子どもだと思っていた娘の晴れ姿を見て、父親として感無量だった▼
わずか1週間の内に家族の葬儀と成人式が行われ、非常にあわただしい中にも「家族の絆」というものを強く感じた。そして、わたしは冠婚葬祭の存在意義を考えさせられた▼いま、冠婚葬祭互助会の社会的役割と使命が厳しく問われている。解約手数料の問題だけでなく、互助会というビジネスモデル自体が過渡期にさしかかっているのは事実だろう▼それを踏まえた上で、わたしは思う。互助会の役割とは「良い人間関係づくりのお手伝いをする」こと、使命とは「冠婚葬祭サービスの提供によって、目に見えない縁と絆を可視化する」ことだ、と。(一条)
2013.2.10