第6回
一条真也
「表情で気をつけたいこと」
人間関係を良くする「立ち居振る舞い」を考えた場合、人と会っているときの視線をどこに置くかがとても大事です。立ったときは、姿勢をととのえて、3メートル先の床を見るくらいが自然な視線です。
座った場合には、少し手前を見るようにします。立つときと違って顔の位置が低くなるからです。その位置を基準にして、相手の顔を見て会話をすることになります。
目の表情も大切です。キョロキョロと目を動かしていると落ち着きがない人間と思われ、1点を凝視した目は、きつい感じを与えます。人と会話するときは、強い視線で1ヵ所を凝視しないことです。相手の顔を胸から頭まで全体的に見るようにするといいでしょう。会話中は、ときに相手の目をしっかり見たり、全体を見たり、上手に使い分けます。
目だけでなく、口も大事です。口元を真一文字に結んださまは相手に堅苦しい印象を与えます。口を結んで、舌を上あごに軽くつけると口元がゆるみます。
表情の中で最高のものは、何といっても笑顔です。笑顔は、意識的に口の両側、口の角を上にあげることによって作れますね。でも、大切なのは、やはり心です。自然な笑顔ほど素敵なものはありません。