第5回
一条真也
「正しい姿勢の作り方」
人間関係を良くする上で「立ち居振る舞い」がとても大切ですが、その原点は「姿勢」にあります。正しい立ち居振る舞いをするために、正しい姿勢を作りましょう。
小笠原流礼法では姿勢を正すために、まず、「背筋を伸ばす。あごをひく。胸を張る。顔は正面に、視線はまっすぐに前に置く」ということを基本形として教えます。
しかし、この姿勢を長時間とっていると、背中や首筋の筋肉が緊張して苦しくなります。苦しいということは、それまでが正しい姿勢でなかったから。この基本姿勢を体得すれば、それがあるがままの自然の姿勢となるのです。
上体を安定させるためには、「胴作り」が必要です。まず、直立の姿勢をとるときに背骨が腰に突き刺さるように据えます。そして、背骨の付け根を上に持ち上げるように下腹に軽く力を入れます。このとき、腹式呼吸をします。こうすると、自然に背中もまっすぐ伸び、腰も安定した姿勢がつくられます。
正しい姿勢から生まれる立ち居振る舞いは、人間関係を確実に良くします。