第4回
一条真也
「身だしなみを整える」

 

 人は見た目で判断されやすいもの。人と会うとき、最初に相手の目に飛び込んでくるのはあなたの表情であり、身だしなみです。
 表情に活気がなかったり、頭にフケがあったり、その場にそぐわない服装をしたりしていませんか。まずは、身だしなみを整え、その場にあった服装をしなければなりません。そして、さわやかさを相手の目に感じてもらうことを心がけてください。
 身だしなみの仕方はさまざまな場面によって変わります。ビジネスマンやOLが仕事をしている場合と、冠婚葬祭や何かの式典に出席するときでは、自然と身だしなみも違ってくるはずです。男性はスーツが同じであっても、場面によってネクタイや靴を取り替えたりするなど、柔軟に対応する準備を日頃からしておくべきでしょう。
 「思いやり」「うやまい」「つつしみ」の三つの心を大事にする小笠原流礼法には、服装や髪型についても作法があります。たとえば、年齢よりくすんだ色合いを用いるほうがよいとされています。こういった作法は自分を飾って美しく見せようということより、「つつしみ」の心を忘れないようにということなのですね。