第3回
一条真也
「挨拶は人間関係の要」
人は一人では生きられません。「人間」の文字そのものに、人の・あいだ・で生きる存在と示されています。人は必ず社会の中で他人と交わらなくてはならないです。そこで「人間関係」が非常に重要になってきます。
人間関係において、挨拶(あいさつ)ほど大切なものはありません。「こんにちは」などの挨拶によって、初対面の人も心を開きます。沖縄では「めんそーれ」という古くからの挨拶言葉が今でも使われています。「めんそーれ」は「かなみ」とも言われますが、これは挨拶が人間関係の要(かなめ)であることを意味します。挨拶が上手な人を「かなみぞうじ」と言い、「かなみかきゆん」は「挨拶を欠かさない」「義理を欠かさない」という意味だそうです。まさしく挨拶は人間関係の要なのですね。
また「おはようございます」と挨拶されたら、わたしは絶対に「おはよう」では返しません。後輩や会社の部下などにも必ず、「おはようございます」と言うように心がけています。これは「江戸しぐさ」の精神なのですが、言葉づかい次第で相手もそのように応じるから注意が肝心という戒めなのです。後輩でも部下でも、人間として平等だということを決して忘れてはならないと思います。