第13回
一条真也
「人類の教師たちに学ぶ」
わたしたち人類は、いまさまざまな難問に直面しています。戦争や環境破壊をはじめ、差別、病気、貧困などなど。難問に直面し、その解決策が思い浮かばないとき、どうすればよいか。個人レベルの問題なら、わたしは、子どものときに先生から教わった教えを思い出すことにしています。 幼稚園や小学校の先生は、「挨拶をきちんとする」とか「人に迷惑をかけない」「悪いことをしたときは、素直に謝る」とか、とにかく人間としての基本、つまり「人の道」を教えてくれました。そして、それらの教えは大人になって何かで悩んでいるときに思い出すと、意外に解決策を与えてくれるものです。
ならば、難問に直面し、大いに悩んでいる人類も、同じことをすればよいのではないか。つまり、かつて先生から教わったことを思い出せばよいのではないかと思ったわけです。わたしは、人類にとっての教師と呼べる偉大な存在が八人いると思います。すなわち、ブッダ、孔子、老子、ソクラテス、モーセ、イエス、ムハンマド、聖徳太子です。
わたしは、八人の人類の教師たちの共通の教えとして、「人の道」ならぬ「人類の道」というものを考えてみました。それが、新刊『世界をつくった八大聖人~人類の教師たちのメッセージ』(PHP新書)です。ぜひ、お読み下さい。